変わらない

久々に学生時代の仲間に会えた。“変わらないね。相変わらずだね。”という同環境の人々が交わすであろう会話。何十年も経てば、人は老け、容貌も変わっている。のに、当時の感覚に戻ってしまい、お互いに当時の年齢まで引き戻されてしまう。当時放った言葉もお互い忘れていて、そんなことを言ったかな、となる。でも、その言葉を礎にお互いに自分の過去を形成してきたのだ。当時信じていたことも、時間の経過と経験で、実際は○○なのだと知り、今ではそれを信じている。お互いに経験を積み、いわゆる常識を身に付けてきたのだ。だから今ここに居るのだ。それが判っているから、当時の破綻した性格や行動も懐かしく思い出されるのだ。一人だけ浮いていたよね、変わっていたよね、という言葉を投げられる。変わっていないのに。会えば嬉しいし、実際に当時から変わったこと、変えた事も多い。そして常識人になったのだ。でも対音楽の考えは変わらない。物理的にできない、という面も多分にあるが、音符・楽譜の完璧コピーは目指さない。その楽曲の何が好きか、どこが良いか、何を強調して聴いてもらいたいのか、だけを考える。音符が数個抜けているかもしれない、スラーでは無く、実音で弾いているかもしれない、テンポが若干違うかもしれない。人によっては、…だったり、うーんとなるかもしれない。でも印象に残ればそれで良い。伝えたいポイントが一つでも伝わっていれば良い。弾いた価値はある、と考える。それで対価を稼ぐプロではないのだから。

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