福田進一氏のマスタークラス講習を見学してきた。A・ホセ:ソナタより第三・第四楽章が題曲。すごいが、何か違和感はあった。テンポと楽譜の正確な読み取りおよび再現、が指摘のポイントだった。“自分で酔うな”“聴かせる事を考えよ”が耳に残る指摘だった。そもそも楽曲自体の演奏が、その難易度から困難ではあるが、指摘については的確で、指摘・改変後の蘇りは素人にも明白な違いと映った。音符の重要度も指摘がされたが、これは次の講師でうるE・フェルナンデス氏も同様で、全曲に隈なく力を入れていたら保たない。その楽曲の肝の部分のフレーズとそれを構成する音符に注力せよ、との指摘は同様だった。運指が難しい部分は、どうしても自分のペース・テンポになりがちだが、それも見逃さずに指摘していた。日本人が洋楽を奏するとどうしても“演歌”になりがち、とは良く先生に言われた。スカと言われる音楽ジャンルが明確に示すように“後打ち”というリズムが洋楽の基本。手拍子を打たせると日本人と西洋人は明確に異なる。この点を根本から理解して対応しないと、日本人の洋楽はすべからく演歌になってしまう。ので、洋楽指導者は愕然とする、らしい。フレーズで音楽を記憶する日本人に対して、西洋人はテンポで記憶する、というのが極端とも言えないはなしなのだ。Jポップも西洋化してきたので、10代20代前半は抵抗が無いが、それ以上の世代はどうしてもテンポが合わず、拒否反応をしめしていまう傾向が強いらしい。でもクラシックギターの聴衆・奏者共に圧倒的に高齢者が多いのは何故なのだろう?加えて全国でも十万人程度とされるなど、圧倒的に少数派なのだが。いずれにしても超マイナーであるのは間違いない。
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