本物と紛い物

自分のギターが紛い物かもしれない。もし、そうであるなら経済損失という点では大きい。金額的には大したものではないが、騙されたという心理的ダメージの方が大きいかもしれない。本物が如何なるモノか判別できる能力がなかったのだから仕方がないという側面もある。ブランドものでは度々聞くはなしだが、判明した途端にそのものが鬱陶しくなつたり、雑に扱ったりするだろう。ブランドがブランドであるレーゾンデートルはそれに見合う価格を支払えるという体外アピールだったりするからだ。デザインや色などは他人は一目ではわからないため、紛い物と判明しない限りそん色はない。クルマや精密時計などはそれ自体の性能に関わってくるため、紛い物である事による対外的要因の他に、そのものの品質自体に不安を感じる。ギターや楽器はむしろ後者の比率が高い。見た目が若干異なっても品質自体に問題無く、所有者も満足して特段の不満が無ければそれでも良いと考える。むしろ“それ風”であっても性能や品質に疑問を持つなら、その方が問題である。幸か不幸か、自分のギターに関して、音の鳴り・扱い易さに関しては問題なく、気に入っていると言って良い。全く気にしない、とは嘘になるが、ブランドモノでも失敗作はあるだろうし、ノーブランドでも偶々逸品だったという事もあろう。要は購入者がどこに力点を置くかだけなのだが、先々予想より早く劣化してくるなどの事象が現れると凹むだろう。まぁその時は直せば良いのだが…。本物って何だろう。信用って事だ。ごく僅かしかいない本物を識る者以外の大多数は、ブラントの信用を買っているのだ。その信用は裏切らないでもらいたい。もちろんその本物で奏でる音楽も本物であってもらいたい。

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