音楽では使用来メシが食えない、からと子供に対する支援を進めない親が今でも多い。音楽とは縁が無い親はもとより、多少とも音楽をやった親は現実を知っているがため猶更“全力で支援”とはいかない。バッハなどは教会音楽家として、リストなど貴族のパーティー会場でのお抱え音楽家として日々の糧を得ていた。その後大衆を対象にしたオペラや演奏会で名を馳せた者も居るが、一部であり、大部分は喰うにも困る生活だった。画家も同様だった。頂点に至った際の名声と富は破格だが、それを目指して到達できるのは砂漠の砂一粒と一緒だった。だから音楽を志向した者の大半は、技術的にも感性的にも可能性が無い事を悟り離れていく。今でも家の中に、棚代わりになったピアノや、埃にまみれ、弦切れしたギターやバイオリン、劣化して表面が曇った金管楽器などがある人は多いだろう。捨てきれずに。それでメシは喰えなくても、楽しく弾けたら、吹けたら、やってみても良いのではないか。楽器に関わった事が黒歴史で無いのは、楽器を捨てない事で明らか。だったらやってみたら良いのに。最初は、嫌がるか、バカにされるかもしれない家族や友人で良い。真面目に取り組んだら、真剣に聞いてくれると思う。それが嬉しかったら続ければ良い。ただし、聴く人の事も考えて、その人が知っている曲にして。
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