編曲

先日聴き合い会の発表会に参加した。大半の方が、一度は聴いた事のある(クラシックギターをやっている人は)曲を演っていました。難易度も演奏できる人にはほぼ想定でき、多重奏もありましたが、一部を除いて仕上がりと難易度は比例していました。予定調和とも言える展開に、あぁ成程、と感じたのです。“誰の編曲”“〇〇先生が良く演奏している”等々。いわゆるオタク的な感想が散発していました。それはそれで良いし、極めていくとそういう方面の掘り下げ方もあるのだな、と。でもピアノやバイオリンなどと比肩出来ない圧倒的な音量の小ささ≒表現力の狭さなど、やはり広く浸透し難い楽器だなぁと感じた次第です。そりぁ若い人には馴染まないよね。せめて楽曲だけでもと、比較的メジャーなピアノ曲などに原典を求めている昨今。決定的なのはギター譜が無い事。結果、ピアノ譜をギター譜に変換するしかないと考えている。ピアノ譜を先ず写譜して、五線譜に展開し直す、という作業をしてみた。クラシックは基本対位法で書かれているため、右手と左手が逆方向に動きがち。それを、旋律を損なわない様に一つにまとめていくのは至難の業。音大でも出ていればある程度できるのだろうが、ギターの場合は左手の限界がある。目いっぱい拡げても届かない運指は避けねばならない。でも旋律は…。また高音もギターは17フレットがほぼ限界。40鍵以上あるピアノとは音域の幅が全く異なる。当然#♭も3つ以上付くと、運指的にほぼ限界。主旋律を死守して、“なんちゃってBWV〇〇〇in △minor”などとなる。仕方無いよね。それを昇華するには作曲などを本格的に習得しなければ無理なのだ。そうした経緯を所謂クラシックギターファンに話すと、“普通に言い曲が沢山あるでしょ?全部弾いた?弾ける?でなければもっと練習して弾けるようになった方が良くない?一生かかっても全部弾けないくらいあるけどねぇ。”と。でも好きな曲を弾きたい一方で、聴いてくれる人にも楽しく聴いてもらいたいので、より耳当たりの良い曲を選んでいきたい。突き詰める=オタク化=ギターファン以外には届き難い=社会からの抹殺、となるのでは?今すでに、“クラシックギター?あぁ禁じられた遊び、とか?”それじぁ誰にも興味を持ってもらえない。しかしピアノ曲変換は難しい…。

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