適当に弾ければ良い、のか曲としてある程度の完成度を目指すのか、で違うけれど、暗譜する事で技術的にも音楽的にも選択肢は格段に増える。という指導を受けた。仰る通りとの想いは10年前からあった。暗譜しなくても大丈夫、構わないという甘言に弄され、というより乗っかって、飛びついてつい最近まで安易にきてしまつた。キャリアの長さからある程度の曲、レベルまでは初見で、暗譜せずにこられていた。ただ、それまでだった。頭打ち感は否定できなかった。真摯に音楽に、曲に取り組んできていなかったのだ。まさに“趣味”のレベルだった。プロではないから、という最大の言い訳に便乗していたのだ。良い音で、全曲は無理でも、ここはという小節は聴いてもらうためには準プロのレベルを目指す必要があったのだ。そもそもプロとアマの違いは、上手い下手では無く、カネを取るか否かで、僭越ながらプロでも下手くそは居る。ミスタッチが無く完璧に弾けても、だから?というプロは少なくない。対して技術的には見劣りしても聴き入ってしまうアマも居る。目指すべき到達点は音楽性の筈なのに。もっと言えば、音楽性はともかくとして、ビジュアルやそれ以外のエンターテインメント性を強調したプロが一般的には受け入れられ易い点もあるが、広義で言えば彼らも音楽浸透には貢献しているとも言えるが。そこまでの知名度も実力もないアマとしては、正統派の音楽性求道しか無いだろう。今更だが、襟を正して、残された時間を使おう。
暗譜

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