映画ペルシャンレッスンを観た

アウシュビッツに収容されたユダヤ人がペルシャ人と偽り、ペルシャ語を習いたがってた収容所長に嘘のペルシャ語を教えて助かる話。収容所長はドイツの敗戦を感じとり、敗戦時にはエジプトに出国して逃れる事を静かに準備していたのだ。収容者リスト名から名前の一部を使用して嘘のペルシャ語に基準を作って自らも覚えやすくなる様に考え、偽の数千語に統一性を持たせた。主人公は嘘のペルシャ語を教えることで、自分だけ重労働や苛烈な扱いから逃れられている事に罪悪感を感じていたところに連合軍のドイツへの進行・敗戦が確定化していく。所長は収容所を逃れる際に、それまでの褒美的に主人公を連れ出して逃走。所長はエジプト入国時の入管で偽のペルシャ語で対応して、逆にペルシャ人で無い事がバレて拘束される。一方の主人公は連合軍に保護されて、ユダヤ人収容者が償却処分されていたため、犠牲者リストが作成できずに困惑していた。同リストの名前から偽ペルシャ語を紡ぎだしてきた主人公には、収容者すべての名前がアタマに入っており、数千人の名前を語り始めるところで話は終わり。

ドイツ軍将校内にも敗戦の雰囲気は濃厚に浸透しているなかで、ユダヤ人の粛清は変わらず行われていた事が表わされており、偽のペルシャ語を紡ぎだす一方で、所長がそれを真に受けて覚え、偽ペルシャ語の詩まで吟じてみせるなどブラックユーモアの部分もある。イスラエルとハマスの戦況などを聞くにつけ、世界的な反ユダヤ傾向は重く深く蔓延っているのを感じる。

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